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3-ミニ・ギャングスタ・マイス
【1】中田さん達はチーズ工場を根城にしているギャング。しかし、チーズ工場は休む暇なく稼働中。そんな中でギャングは従業員に日々仲間を殺害されている。そんなチーズ工場を舞台にした従業員(人間)とギャング(鼠)の抗争が始まる。
中田 またやられたっちゅ~の!? 子積さん子積さん、今月の被害多すぎない!?
子積 チーズ工場の奴ら、最新兵器を設置しやがったようだ。
中田 最新兵器ぃぃ?
子積 あぁ、従来のネズミ捕りに粘着性のシートも備え付けてあった。仲間を助けようとしたら、そいつも捕まっちまうのさ。
中田 対策は練ったでしょうっ! 俺たちの信条第8項に書いてあるっちゅ~のに! 「腹が減っても食い意地は張るな」なんで皆守れないの~! 何人も殺されてる
ってのに!
子積 その罠だけが原因ではないようなんだ。チーズ工場の奴ら、雇ったらしい。
中田 や、雇った……だと?
子積 ネズミ駆除業者をね。奴は従業員になりすまして活動しているようなんだ。
中田 子積さん。少し、暴れすぎたな。
子積 中田さん、諦めちゃいけない。俺たちは工場を占拠して、夢の国を創りあげると決めたじゃないか。
中田 しかし、ネズミ捕りだけでも甚大な被害なのに駆除業者まで介入してきてはどうしようも。
子積 我々の武器は圧倒的な数です! 幸いにも駆除業者はたった一人。作戦ですよ、作戦を練るんです、中田さん。
中田 そうだな、諦めるのはまだ早かった。ありがとう、子積さん。
子積 いや、いいのさ。それで作戦だが、中田さんは部隊を率いて駆除業者の道具を隠してくれないか。おれの部隊は各地に散らばるネズミ捕りをそこに集める。
中田 そして駆除道具とネズミ捕りをくっつけて使えなくするってことだな。
子積 あぁ、念には念をだ。仮に見つかっても道具は使えない。
中田 まて、だが従業員はどうする? 駆除業者もだ。奴らは道具がなくても相当な巨体だ。
子積 危険だが、考えがある。
中田 子積さんが囮となって注意を引きつける。その後集団で後ろから襲いかかる。
子積 よくわかったな。
中田 長い付き合いだからな。子積さんの建てる作戦なんて自分が危険な立場に立つことばかりだろう。
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