3-ミニ・ギャングスタ・マイス

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【2】チーズ工場では毎日チーズを作っている。鼠にも耐性があり、鼠を見たくらいでは騒がない。そして、中には鼠にチーズをこっそりとあげる従業員も。こういう従業員は駆除業者をよく思っていない。鼠は一部ではペット視されているの言っても過言ではないのだ。 従業員①   ねぇ、聞いた? 鼠の駆除業者を雇ったんですって。 従業員②   え、とうとう業者に頼んじゃったんですか? 世間にバレたら工場潰れちゃいますよ!? 従業員①   なんかすっごい額の口止め料を払っているらしいわよ。 従業員②   工場長も必死ですね。 従業員①   そこまでしなくてもって思うのよねぇ。 従業員②   こっそりチーズあげちゃうくらいですもんね。 従業員①   うん……な、なんで、知ってるの? 従業員②   見ちゃいまして。 従業員①   工場長には内緒よ~? 従業員②   大丈夫っす。話し相手がいなくなるのは僕も嫌なんで。あはは。 従業員①   助かるわぁ。 従業員②   それはそうと、駆除業者ってどこにいるんですか? 従業員①   従業員になりすましているらしいわよ。 従業員②   まじすかっ。 従業員①   噂よ、噂。 従業員②   でもここの鼠って、たまに頭良い奴いますよね。そいつの対策だったりするんじゃないすか? 従業員①   あの子ねぇ。見つけたと思ったらすぐにどこに行ったかわからなくなるのよね。 従業員②   鼠って、怖くないですか? 従業員①   私は別に…… 従業員②   いや、怖いって言っても一匹とかじゃなくて。ほら、一匹見つけたら百匹はいるって言うし。 従業員①   それはゴキブリよ~。 従業員②   実際鼠もそんくらいのもんっすよ。で、その何百匹って鼠が一斉に現れたら、怖くないっすか?
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