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「雪が欲しいモノは、何でもあげる」
「いきなり何よ」
「う~ん、プロポーズだよ。雪が一生働いても買えない様な高いモノで良い。言ってよ、雪。僕がお金を出す。だから、結婚しよ」
「……私の事嫌い。アバズレの、愛人体質って言っといて、今更、無いよね」
「あぁ、何だ。やっぱ、知ってたんだ。……俺、ずっと雪一筋だったのに、知ってて親友と寝るなんて、ガキの頃は許せなかったの」
「今なら、許す訳?」
「あぁ、今までかかった。やっと、頭が冷めた。もう、赦す」
「莫迦な人」
「バカは、健人が不能で苦しんでるからって、カラダ張ったお前と、それに乗った健人だよ」
「何で今更」
「……別に、健人がつくづく馬鹿で、どうしようもなくて、放っとけない。心底そう思ったら、もうお前を責めるの止めたい。そう思ったから」
「……今更、貴志は要らない。そう言ったらどうする?」
「信じない。オレ、不能になるかも……」
「じゃあ、少なくとも今までずっと正能に、面白おかしく生きて来たのよね? しばらく、お休みしたら、賢者タイムを授けるわ」
「……嘘です。もう、5年くらい目覚め知らずの賢者タイムだから、俺」
「本当?」
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