第四話 喜べ

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「雪が欲しいモノは、何でもあげる」 「いきなり何よ」 「う~ん、プロポーズだよ。雪が一生働いても買えない様な高いモノで良い。言ってよ、雪。僕がお金を出す。だから、結婚しよ」 「……私の事嫌い。アバズレの、愛人体質って言っといて、今更、無いよね」 「あぁ、何だ。やっぱ、知ってたんだ。……俺、ずっと雪一筋だったのに、知ってて親友と寝るなんて、ガキの頃は許せなかったの」 「今なら、許す訳?」 「あぁ、今までかかった。やっと、頭が冷めた。もう、赦す」 「莫迦な人」 「バカは、健人が不能で苦しんでるからって、カラダ張ったお前と、それに乗った健人だよ」 「何で今更」 「……別に、健人がつくづく馬鹿で、どうしようもなくて、放っとけない。心底そう思ったら、もうお前を責めるの止めたい。そう思ったから」 「……今更、貴志は要らない。そう言ったらどうする?」 「信じない。オレ、不能になるかも……」 「じゃあ、少なくとも今までずっと正能に、面白おかしく生きて来たのよね? しばらく、お休みしたら、賢者タイムを授けるわ」 「……嘘です。もう、5年くらい目覚め知らずの賢者タイムだから、俺」 「本当?」
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