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このご時世なら、ネットで検索すれば一発だろう。
「でも、すぐに会いに行ける距離じゃないけど、大丈夫…?
彼、元々都内で働いていたんだけど…数年前に異動になって今は横浜にいるの」
横浜…。
「健くん、今就職活動で大変でしょう?
そんな大事な時に、健くんに負担をかけさせたくないわ。
怜斗のことは大丈夫だから心配しないで。私が…」
「菜々子さん、俺が行きたいんです」
話の続きを待たず、譲れない気持ちで宣言する。
「俺のことは心配しなくて大丈夫です。
それに、近々数日ほど東京に滞在するつもりでしたから」
「…健くん。
本当に…ありがとう…」
菜々子さんの目にはうっすらと涙が滲んでいた。
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