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再び対面できたのは最初の挨拶から2時間後だった。
「瀬川君、長らく待たせてごめん」
「あ、いえ。俺の方こそすみませんでした」
隆二さんの登場に慌てて腰を上げると深く頭を下げた。
「そんな固くならないでいいよ。
ほら、早く座って」
隆二さんはすぐにドアを閉めると、対面式の椅子に腰掛けた。
お言葉に甘えて腰を落とす。
「あの、俺が言うのもなんですけど、仕事の方は大丈夫ですか?
お忙しいのに時間を取って下さってありがとうございます」
「ああ、俺は全然大丈夫。
だから心配しなくていいよ。
でも、また呼ばれたら行かないといけないんだけどね」
小さく息を吐くと、疲れを取るように首を回した。
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