変わらない愛②

17/36
前へ
/36ページ
次へ
再び対面できたのは最初の挨拶から2時間後だった。 「瀬川君、長らく待たせてごめん」 「あ、いえ。俺の方こそすみませんでした」 隆二さんの登場に慌てて腰を上げると深く頭を下げた。 「そんな固くならないでいいよ。 ほら、早く座って」 隆二さんはすぐにドアを閉めると、対面式の椅子に腰掛けた。 お言葉に甘えて腰を落とす。 「あの、俺が言うのもなんですけど、仕事の方は大丈夫ですか? お忙しいのに時間を取って下さってありがとうございます」 「ああ、俺は全然大丈夫。 だから心配しなくていいよ。 でも、また呼ばれたら行かないといけないんだけどね」 小さく息を吐くと、疲れを取るように首を回した。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

449人が本棚に入れています
本棚に追加