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視線を上げると隆二さんの真剣な目が映った。
質問に答えられず、無音の時間が流れる。
隆二さんは黙り込む俺を見て、困ったような表情を浮かべると椅子の背もたれに背中を預けた。
「はるばる九州から俺に会いに来てくれたんだよね?」
瀬川くんは。
と付け足して隆二さんは続けた。
「怜斗に何かあったから俺を訪ねて来た。…違う?」
そう言って机にあったペットボトルを手に取り蓋をあけると、ごくりと喉の音を立てて水を飲んだ。
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