変わらない愛②

24/36
前へ
/36ページ
次へ
季節はあっという間に夏を超え、流れるように秋が過ぎ、そして冬も半ばに差し掛かっていた。 そんな1月中旬のとある休日、俺は久しぶりに地元へ足を運んだ。 「さみぃ…」 冷たい冬風が背筋に鋭く染みる。 ミカン色に染まる雲が冬の空を美しく彩っていた。 久しぶりに訪れた地元の河川敷は、冬の凍える寒さのせいか、温かい季節に比べて人の数は格段に減っていた。 堤防を降りて河川敷に入ると、いつもの定位置に足を進めた。 近くでは数人の男子高校生が楽しそうにサッカーをしている。 よく見ると母校の制服だ。 ふいに懐かしい光景が頭を過る。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

449人が本棚に入れています
本棚に追加