変わらない愛②

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結局その後も連絡はつかずで、当時就職活動真最中だった俺は、ようやく時間を見つけて再び怜斗の実家を訪れることができた。 またアポなしの訪問だったけれど、菜々子さんはいつもと変わらない笑顔で優しく出迎えてくれた。 リビングに案内すると、テーブルに広げてくれたのは菜々子さんお気に入りの紅茶と洋菓子。 高校時代、遊びに来るたびにもてなしてくれて、懐かしいあの頃を思い出させてくれる大好きな味だ。 紅茶を飲んで一息ついていると、菜々子さんは隣のソファに静かに腰を落とすと、とあるものを差し出した。 「怜斗の部屋を整理してたらね、出てきたの。 私がずっと前に作ったアルバムなんだけどね」 不思議に思いながらそっと手に取ると、すぐにページを開いた。
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