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「……」
一瞬、動きが止まった。
それらはすべて、高校時代の写真で埋め尽くされていた。
屈託のない笑顔。
写真越しだけど、怜斗の笑顔を見たのはいつぶりだろう。
怜斗は出会った時から無邪気に笑う奴だった。
隣にはいつだって、俺がいて、仲間がいて。
一緒に過ごせた日々はたった一年だったけれど、月日なんて関係ないと思えるくらい、俺たちの友情は本物だった。
「あの子ね、昔から友達は多かったけど、写真は撮ろうとしなかったの」
菜々子さんは静かに語り出した。
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