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「今日はありがとうな。
お互い四月からさらに忙しくなるけど、こまめに連絡は取り合おうぜ」
会計を済ませて店を出ると、「じゃあな」と別れ道となる自動改札に入る手前で手を振った。
「健」
PASUMOが入ったスマホケースをポケットから取り出そうとしたその時、怜斗から呼び止められて手を止めた。
「…俺、お前の連絡先、一度も消したことねぇよ。
俺に切られた、そう思わせてしまってごめんな」
たとえ瞳の色は光をなくしても、人を気遣えるその優しい性格は変わっていない。
「これからは勝手に消えるなよ。
それと会えなかった分、いやそれ以上にこれからは会おうぜ」
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