変わらない愛⑥

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駅までは十分もかからないくらいで着いた。 混雑する一般車ロータリーに入り、目を凝らして探す。 行き交う人があまりに多く、見つけるのは困難だと判断しポケットからスマホを手に取ったその時、出口から少し離れた隅の方で黒い人影を見つけた。 怜斗だ。 車のハザードボタンを押すと、トランクから適当に見繕ってその場から駆け出した。 「怜斗!」 我を忘れて走る。 パシャッと、ビジネス靴が水たまりを弾いた。 怜斗の姿がはっきりと視界に映ったその瞬間、たまらず絶句した。 何なんだこれは。 一体何があったというんだ。 脳裏で繰り返し呟いて頭を一旦整理したが、まとまるわけがなかった。 怜斗の腕の中で苦しそうに気を失う女性―――紛れもなく白河さんだった。
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