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時刻は22時を過ぎたあたりで打ち上げは終了を迎えた。
降りしきる雨の影響で交通機関が乱れているということもあり、早めのお開きとなったのだ。
「げっ。さっきの豪雨のせいでJRにストップがかかったっぽい」
制作部の同期がSNSから得た情報を発信した。
その場にどよめきが起こる。
チームメンバーの半数は電車通勤を占めるため、他人事ではないのだ。
「えっ、マジ?
じゃあ駅に向かっても帰れないってこと?
みんな足止め食ってんの?」
媒体部の先輩が心配そうに投げかけた。
「いや、それは大丈夫みたいです。
ついさっき運転再開したみたいなので。
だけど駅は混雑してるそうですね。
タクシーも長蛇の列で捕まらないらしいし」
げぇ、と周囲が嘆く。
「俺、みんな送りますよ。車で来てるし」
さらりと申し出ると、
「いや、健はいいよ。俺も車だし、酒も飲んでないから先輩達は俺が送り届けるよ」
同期はそう言うと、椅子に寄りかかり泥酔しきった制作部の先輩と隣でSNSの情報を集めるのに必死な媒体部の先輩を指差した。
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