395人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
首を傾げる後輩を前に、思わずそばにあった壁を叩きつけた。
「ああ、もう!」
どうしていつもこんなことになってしまうんだ!
やるせなくて、そのまま壁に手をつき項垂れる。
だけどすぐにハッと顔を上げた。
…違う。
タイミングが悪いせいじゃない。
俺が…。
「瀬川さん、大丈夫ですか…?」
「ああ…大丈夫、ごめん」
冷静を装ってそう返したけれど、頭の中は彼女で埋め尽くされていた。
最初のコメントを投稿しよう!