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「....アンタ、誰」
「起きた?もうクラスの皆帰っちゃったよ」
辺りを見回すと空はすっかり茜色になっていて、グラウンドで練習を行っているであろう野球部員達の声が耳の奥まで響いてくる。
教室で机の上で居眠りこいて、気が付けばこんな時間になっていたんだろう。そんなことは分かっているんだ。
高校二年生で、部活も入らずに毎日とりとめのない日々を送っているってことだって、そんなことも分かっているんだ。
「どうしたの?」
ただ、
目の前にいるコイツが誰なのかさっぱり分からないんだ。
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