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「正反対の凸凹コンビ、いい関係じゃないかなぁ?」
アリシアが俺の方を向いて、ニヤっと笑っている。
……少しおしゃべりが過ぎたかな?
そんなこんなで、話題は刻々と変わってゆく--。
頃合いを見て俺達は浴場を後にし、それぞれの部屋へ向かおうとした。
その時。
「マエストロ・リディア!」
「リディアさん!」
宿舎の階段で、俺達3人は数人の女子生徒に囲まれた。
その手には薄っぺらい藁半紙が握られている。
「こんな瓦版が配られてたんですけど…… ほ、本当ですか!?」
「瓦版……? はっ、まさか!?」
「(うわっ、すっかり忘れてた! ていうか瓦版同好会、仕事早すぎだろ!)」
時既に遅し--。
瓦版の見出しには、面白可笑しく脚色された見出しが躍っていた。
『犬猿マエストロ ハーディス&リディア 白昼堂々の熱愛劇!?』
「……悪夢だわ」
俺とリディアはこのネタで、しばらくアカデミーの話題という話題のタネにされてしまったのだった。
とほほ。
- 二人のマエストロ -
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