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カクテル世界ってのは、クセになるぜ。
能力を手に入れた瞬間、カクテル世界の利用法っていう通知が脳に届く。
最初は自分1人で自分の脳内に入った。
カクテルは酒でもなく、眠った時に見る夢でもない。
夢の中に入る訳ではないが、1番分かりやすい例えは、『設計できる夢』かな。
普通なら夢を観ていて、『お、今、夢を観ているぞ』と気付いたら夢から覚める。
だが、カクテルの世界に入る前から認識しているし、現実世界に戻っても、カクテル世界で自分に起こった出来事は覚えている。
カクテル世界で相撲の四十八手も経験できるし、SEXの四十八手も体験できる。
自分のカクテル世界に入ると何回でも女とヤれる。
現実世界の物理法則と全く同じだから、好みの女を思い描いてヤるんだが、俺の射精は1日7発が限界らしい。
ただ、現実世界に戻るとまた1秒をつかって7発出せる。
問題点をあげれば、いい女は自分自身がこれまでの人生て見てきた女だから、わずかにマンネリ化を感じる。
だから出会いカフェってのに行って、これまで見たタイプとは違う女を探した。
そしたら変な女が居た。
エイリやんって言う女。
源氏名は仮の名前だから自由だが、エイリやんだぞ。
見た目は文句なしの可愛い系。
エイリやんを指名して、デート内容を決める別室で会ったらよ、こいつもカクテル能力者だった。
能力者と能力者が出会うと、お互いにわかるんだ。
あ、こいつ遣い手だ! ってな。
それよりも、エイリやんを俺のカクテル世界に入れたら、女のロボットだと分かった。
現代科学はここまで来たかと思い、普通の女なら死ぬかも知れない技の数々を命令し、エイリやんは全てこなした。
カクテル世界の中で連絡先も交換した。
こいつは自分自身にスマホの機能を持っていた。
現実世界に戻ると、通知が来た。
エイリやんにもだ。
驚いたぜ!
本来ならカクテル世界で得た物質は、現実世界には持ち帰り不可能だ。
だが、たった今、栄治という男とカクテル世界にオペレーターを立て、相乗りすれば、相乗り仲間から同意のもと、物質を持ち帰りができるという。
早い者勝ちと思った俺は、GPSに記されたBARにエイリやんを連れて向かった。
千載一遇のチャンス! 革命だ!
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