0001 東京 エイジ

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土日と違って平日の昼に出会い系喫茶に来れる男性客は少ない。 会社を設立する期間は、将来社長になるとはいえ無職と変わらないから自由。 出会いカフェに来たとき、店員からプロフィールを書いてくださいと頼まれた。 今日は今から逆指名イベントという。 俺は自分のプロフィール覧に名前『栄治』職業はフライングして『社長』今の気分は『あげポョ』と書いた。 まあウソではないから心も痛まない。 この店は女の子の選りすぐりが厳しく、ババアやブスはほとんどいない。 しかし日本はどうかしている。 平日の昼間に20人弱の女の子が集まるんだもんね。それも可愛い子ばっか。 逆指名なんか当てにしてなかったけど、テレビやネットを含むこれまでの47年間生きてきた人生で見た美しい女の子の数々。 その中でもナナは5本の指に入る。 店員の案内により、別の部屋でナナとの交渉が始まった。 「初めまして、栄治(えいじ)と申します」 「ネギモバさんでしょ?」 ーー何ぃ!? ネギモバという名は、俺がスマホ小説で投稿しているペンネームだ! 友達にしか教えてないのに、なぜこのナナが知っている? 「なんで俺のペンネームを知ってるの?」 「あなたは私の書いているスマホ小説『人類再生計画』に感想をくれたから調べたの」 「あ! ……人類再生計画」 俺は人類再生計画というスマホ小説、その作者のペンネームである『7』にレビューとサイトのミニメールという機能を使って熱烈な感想文を送ったことがある。 SNS型スマホ小説サイトだったから、本来禁止の携帯メアドを暗号化して添付送信したんだ。 『7』は女だったのか! でもなぜ出会い系喫茶に俺が居ると分かった? 暗号を解いたのにメールの返信もなく、なぜ俺に直に会いに来れた? 「ナナちゃん、どうやって俺の居場所が分かったんですか?」 「今からBAR ~lady~ に来てくれたら教えてあげます。どう?」 image=507751906.jpg
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