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“それ”は凄まじい勢いで俺の脳に流れ込んだ。
【カクテル技術の基本】
★カクテルの世界では何でもできる。
★カクテル技術は産業革命、IT革命をも凌駕する。
言わば人類が言語・車輪・火の使用を会得した世界同時多発的な歴史上の年代特定出来ない大発明の類だ。
★重要なのは、個人のセキュリティ。
・指紋認証(眠らせて入手可能)
・網膜スキャン(眠らせて入手可能)
・声紋認証(録音可能)
・暗証番号・I.D・パスワード
これら全ては瞬時にコピー可能。
本人が意にそぐわない場合でも悪用されてしまう“危険”を孕(はら)む。
そこで携帯端末に新たな技術が採用された。
採用されたものは人それぞれにある『脳波』
双子のDNAが全く同じである事から、生体認証にダブル(鍵が2つ)が存在しネックとなり、新たな技術を追求した結果だ。
遺伝子が全く同じの一卵性双生児でも、脳波だけは違う。
その脳波プラス、脳波に『同意』が含まれたもの。
世界で唯一無二のセキュリティだ。
本人が『個』として特定された上、『同意』も同時にしているから最強。
さらに脳波は非接触で読み取り時間も約1秒。
カクテル技術の凄いところはここから。
その脳波を利用して脳で描いた“世界に進入”できる。
進入する時間は現実世界の1秒ほど。
その1秒が、進入中は体感時間が人の感じる100年ほどまで拡張される。
そのたった1秒の活用方は無限。
カクテル世界で経験した事柄を、現実世界に持ち帰り可能。
ただし、人間の脳を活用しているから、カクテル世界で筋肉トレーニングをしても現実世界に戻った時は、筋肉を持ち帰るのは不可。
カクテル世界で稼いだ金品も持ち帰り不可。
だが、脳を活用しているゆえ、得るものは計り知れない。
・泳げない人が泳ぎ方を獲得
・受験や資格など、何年もかかる勉強や実習を獲得
・職人の熟練技術を獲得
・作詞、作曲
・小説、漫画、映画などのエピソードを獲得
・特許・発明
・核実験・人体実験・新兵器の開発
・恋
・宇宙開発技術
・殺人
・新エネルギー開発
・脳で描き得る姿に何でも変身(実在する人物以外)
・試しに人生を最後まで経験できる
これらはごく一部の例。
カクテル世界に入る人の想像力次第で幅は広がる。
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