48人が本棚に入れています
本棚に追加
「おかげ様でね。ところで支配人、これはどういうことかな?」
「ン? 何ノコトダネ?」
石の表情で画面にいる彼に詰め寄るが、すっとぼけて全くこっちの話を聞こうとしない。彼はと言うと、きょとんとした顔できょろきょろと私を見て、画面にいる支配人を見て、を繰り返していた。
「破片者の件や他のことで、聞きたいことが山ほどあるんだけど」
「マァ、ソレハジックリト説明シマスカラ!」
全く。お前のせいでさっき、死にかけたんだけど!
当の支配人はと言うと、落ち着いてくれとでも言うかの様に、両手でまったまったと身振りをしていた。
「僕のこと、忘れてないかな?」
「アッ! 麗サマデスネ。オ久シブリデス!」
すると突然、彼が笑顔で話に割り込んで問いかけていたが、支配人も顔見知りかの様に接し始める。
「こっちも言いたいことが山程あったけど、望が代弁してくれると思うから、僕からは何もないよ」
「え?」
余りにも突拍子も無く答えていたので、ポカンと口が開く。
何でもかんでも、私の名を勝手に出さないで! と言いたかったけど、言ったところでややこしくなるので黙って見ていることにした。
「それより支配人」
「ハイ。何デショウ」
緊迫した空気が流れる。今度は何を言い出すのかと思えば……
最初のコメントを投稿しよう!