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シャワールームから戻った私は髪を解いたまま、いつもの席につく。
「おかえり。望。中どうだった?」
「あぁ、広くて快適だったよ!」
麗は相変わらず、満面の笑みで訊ねてきたので笑顔で返す。
「ほんとに? じゃ、浴びてくるね!」
「うん。行ってらっしゃい!」
そう言うと、颯爽とシャワールームへと消えていった。目で見送ったあと、日記の切れ端を挟んでリュックに入れ、髪もいつものスタイル(両サイド残して一つ縛り)に戻す。
そして、モニターに映ってる支配人に向かって、手始めにこう切り出した。
「さて、改めて聞きたいことが山程あるけど、いい?」
「フッ。何デショウ。聞キタイコトガアレバナンデモ」
彼は相変わらず陽気な受け答えで返す。
「まず一つめだが、破片者パーツは何者なの?」
「破片者ハ、一部ノ感情ガ抜ケタ者ダト説明シタハズデスガ」
「いや。全部で何人いるのよ」
開き直った様に答えるので、鋭く言葉を放つ。
「喜ビ、悲シミ、怒リ……マァ、麗サマ含メテ5人ハイマスヨ」
「そっか、それ以外は?」
「ソレ以外ハ……」
そう言うと、また長々と片言で説明していたので、追加項目として白い手帳にこう記載した。
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