第3章 前編

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「助けに行かないと……。でも、職員室と保健室って、どこ?」  彼が訊ねてきたけど、分からずに首を傾げる。 「んー、見取り図か場所が書かれた紙、どっかにないかな」 「とりあえず、それを持って他を当たるしかないね」 「うん」  そんな訳でスマートフォンを手に入れた。試しに彼がいた間で手に入れた充電器を差し込もうとしたが、型が合わなかった。  本当にこの充電器、どこで使うんだ?  疑問に思いながら辺りを見渡すと、扉付近に紙が山盛りになって捨てられているゴミ箱を見つけた。 「何か入ってそう」  ボソッと呟き、何気なく漁ってみる。すると、1階から3階まで、詳しく書かれた見取り図がクシャクシャに丸められた状態で見つけた。擦れているがかろうじて読める。 「おっ! あった!」  私は嬉しくなり、早速開けてみることにした。
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