0人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、首を傾けると、白いシーツがピンと張ったベットが並んでいた。
「…君、起きた?」
そこには保健医の先生が居た。
「頭痛くはない? ちょっと内出血しているから、帰ったら病院で精密検査受けるのよぉ」
「ここは?」
「ここは保健室よ。はい、痛み止めとお水ね」
そう言って2粒の錠剤を渡される。それを飲んでコップを受け取り水で流し込む。
「もぅ、先生びっくりしちゃったよ。あれだったらサッカー出ればよかったね」
僕の無事なのを見て気が緩んだのか、先生は笑いながら冗談めいた事を言った。
その優しい笑いに少しドキリとしたが、それは別な話として・・・
「ははっ、何がなんだか」
僕の左手の指はぺちゃんこになんてなってなかった。
覚えれないのは無理もない、知らないことを夢で覚えるなんて無理なのだから。
僕の長い長い夢は、正夢になんてしちゃいけない。
もうあんな失敗はこりごりだ。将来がどうあれ、学べるうちに、覚えられるうちにできるだけ勉強しよう。
最初のコメントを投稿しよう!