第一章――――狩猟

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 ――躊躇のない、研鑽された技術と経験から行われる殺戮。ほんの数秒のうちに四人を殺したナツメは、頭のカチューシャとカツラを鬱陶しそうに外し床へ投げ捨てた。長い横髪を手ぐしで簡単に整えてから、足下にうずくまっていた長髪の男の頭を蹴る。 「喜べよ。お前は生かしておいてやる。色々訊くこともあるからな」 「こ、こんな……」  穴が開き、どくどくと血を垂れ流す左頬を押さえながら、長髪は言う。 「こんな真似して、ただで済むと思ってんのか……! 銃声を聞いた仲間が大勢、すぐにやってくる。お前一人なんか簡単に……」 「俺一人なんか簡単に殺せるって? ハッ、甘いんだよなぁ」  ナツメは嘲笑する。 「お前さぁ、ほんとに俺一人で来てると思ったワケ?」 「え……?」 「――ま、お前らなんて俺一人でもラクショーだったけどさ」  ナツメはチョーカーの内側に隠していた咽喉装着型の無線マイクを手で押さえて、通信する。 「こちらナツメー。103号室は押さえたから、カザマ、上のほうはよろしくー」
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