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旅館から帰りの車の中──
晴樹はほとんど口を開かない…
そして、苗は‥
「ねぇ兄さん!!
水族館があるょ!」
‥‥マイペースだった。
そして、あまり語らない晴樹に言う。
「やっぱ、もう一泊すればよかったね‥
昨日今日、三時間も運転はしんどいでしょ?」
「いや‥
早く帰りたいから‥。」
「‥‥ふーん‥」
晴樹の気持ちに気づかぬまま苗は素直に納得していた。
「あ、兄さん!鰻屋だ!うなぎ食べょ!!
お昼はうなぎで決まりだね♪」
旅館の早い朝食を済ませ、早々帰路についていた為に苗はそろそろお腹が空いてきていた。
来た時とは違う道を通ると軒並みにうなぎ屋や蕎麦屋など、お食事処が並んでいる
苗は勝手に昼食をうなぎに決めた。
苗の言う通り、晴樹はうなぎ屋に車を止める。
昼前でさほど込んでいなかった店に入り注文すると、案外早く頼んだ品が出てきた。
[特選うな重\2800―]
苗は一番高いヤツを頼んだ。
目の前のうなぎに顔を輝かせ割り箸を割ると晴樹の注文した物も運ばれてくる‥
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