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なかなか2次災害が酷そうだと言うことで、職場のサロンが近くらしいので3人(1匹猫だけど…)草苅さんを運ぶ事に。
『結構、草苅嬢は重そうニャから“重量軽減”してやるニャ。疑われないように2人で抱える振りするニャ』
加奈が軽く説明して、2人で抱える。
「…本当に軽いですね…
信じていなかったと言ったら失礼かもしれませんが…これは信じざるを得ませんね」
「大丈夫ですよ。
あたしも自分で呼んでおいてなんだけど…ここまで出来ると思ってなかったし…」
『失礼な奴だニャ…
ちゃんと悪魔で精霊神だと言った筈ニャ!』
「…」
あくまで精霊神って…どこの執事よ…羊でもなく猫だけど…
『ニャかニャかオヤジみたいなタジャレセンスだニャ~
僕は嫌いじゃニャいよ?』
別にあんたに好かれたいとも思わんわ!
『いけず~』
キモいは!
「あの~ここです」
「あ、はい。すみません。ベッドはどこですか?」
「ちょっと待って下さいね」
ポケットから鍵を取り出し扉を開ける。
入り口…受付周辺は他のテナント同様、共有スペースにかかっているから明るい…
が、奥の控え室や施術室周辺は暗い。
「電気点けますね」
草苅さんから手を離し、奥へ行こうと…
「あ…」
目の前には頭が浮いたまま足を持たれている草苅さん…シュールな絵です。
「誰かに見られる前に。急いで!」
「はい!」
…私は現時点で見えないお化けより、浮いてる草苅さんの方が怖い…
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