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「さぶ!何?この寒さ!あり得ないんだけど!」
『うるさいニャ!この程度の寒さがなんニャ!
寒!!』
「右近も寒いんじゃない!ったく…何であたしなのよ!
他にも霊能力者だったり坊主だったり牧師だったりいるでしょ!」
『生姜ニャいニャ…
世の中の霊能者や坊主が、みんながみんな除霊出来る訳じゃないニャ。諦めて、さっさと仕事行けニャ!』
「あんた…何サラッとシレッとヒトの肩に乗ってんのよ!
自分で歩きなさいよ!」
『し、信じられないニャ…こんな可愛い美ニャンの僕に歩けだニャんて…なんて酷い飼い主ニャ…
人でなし…』
「あ、あんたねぇ…
あたしはあんたの飼い主になった記憶は無いんですけど…
誰が中身中年オヤジの奴飼いますか」
『カオルさんがいるニャ。って、ひとをラリックマみたいに言うニャ!
ラリックマは僕の依り代だけで十分ニャ!』
「て言うか、あんた。早くあたしのクマちゃん返しなさいよ。スマホが傷付くでしょ」
『わかったニャ。今回の報酬で白くて胸に赤いボタンが付いてるクマ買ってやるニャ』
「はいはい、それはコラリックマ。私が欲しいのは茶色いクマ。わかってないなぁ~」
『…ところで、電車。間に合うのかニャ?』
「ノー!こんな漫才してる場合じゃなかった!」
…僕は漫才してるつもりはなかったんだがニャ。
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