第二章 別れ

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その後取り調べからが終わった榊と吉原は、堂藤と徳井夫妻と合流した。自分たちは犯人ではない。たまたま直前に出会ったので話を聞かれた事と、7年前の事故で榊は山下と縁があった事を話た。7年前の爆発事故は、堂藤も記憶しており、さすがに目の前に立っているのが、原因を作った人間という事に驚きを隠せない様子だった。 「あ、の…申し訳ありません。黙っていて」 榊は堂藤に頭を下げ絞り出すように言った。 「ぉあ、ん、まあ、すんだ事だ。今回の犯人でないならそれで」 そう言うのが精一杯のようだ。 ただ、榊と吉原はこの事件以降別れる事になった。
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