1,大集合NEOとの出会い

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確か、うろ覚えではあるが今は亡きSNS・大集合NEOに出会ったのは高校時代だったと思う。きっかけは友人というか後輩に「これ面白いよ」と誘われた事だった。 当時は全く乗り気ではなく、すぐ辞めるつもりだったのを今でも覚えている。なにせ私の中ではそういったサイトというのは大して面白くないゲームをやったり、興味の無いアバターの着せ替えとかを楽しむものだという認識だったからだ。しかも個人的には全く知らない相手と話すというのも好きではなかった。夢中になれそうな要素などなかったのだ。 そんな私だが、結果的には2015年に大集合NEOが閉鎖するまで退会する事はなかった。私に大集合NEOを紹介した後輩が途中でログインしなくなったのに、だ。 なぜか・・・・・それは大集合NEOの中にあった機能「小説」に夢中になってしまったからだ。ここではあえてしまったという書き方をさせてもらう。 「小説」機能も、後輩に言われたものであった。彼が自分のクラスを題材にバトルロワイヤルの小説を書いていると紹介してきたのだ。とはいえ、それは殆ど進んでおらず、彼は大富豪などのゲームに夢中だった。 私はそれを残念に思ったのだ。元々そのバトルロワイヤル小説は彼がミニノートに書いていたものを読んでいた。だがそれも中途半端に終わっていたため、大集合NEOで続きが読めると期待していたからだ。 どういうわけか、私は自分も小説を書く事にした。おそらく最初はその後輩に「俺も小説書き始めたんだ。だから一緒にやろうぜ!」とでも言う気だったのだろう。 そもそも、ここまでの流れなら言うまでもなく分かると思うが私は大集合NEOに入った当初は小説を書こうなどという気はまったくなかった。なぜなら私は基本的に漫画やイラスト、映像などの方を好んでいたからだ。はっきり言って小説など殆ど書いた事がなく、勿論読んだ事の方も後輩の小説を読んだくらいで未経験と言っても良いレベルだった。ハリーポッターですら読むのを途中でやめた経験があった。 一言でいえば素人だったのだ。文章は書くのも読むのも好きではなかった。いや、むしろ嫌いと言ってもよかった。後輩の小説も物珍しさに読んだだけだった。 だが・・・・・今考えれば後輩の小説が読みたかったからというきっかけは、大集合NEOで小説をメインに長期間の活動をするのには充分な「前兆」だったのかもしれない。
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