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しかし、そんな平和な日々に終止符が打たれる日がきた。
この村の近くを治める領主が巫女の噂を聞いたのだ。
時折訪れる商人が何気なく言った言葉が領主の耳に入ったらしい。
曰く、餓えのない豊かな村。
どんな日照りでも大雪でも、村人は誰1人欠けることはない。
そんな奇跡の村に1人の巫女がいる、と。
巫女のおかげで豊かな暮らしが出来ている。
領主はそんな巫女を手にすれば我が領土も豊かになる。
さすれば、天下を手にする為の布石になるだろう。
斯くして、巫女を手に入れるために領主は自ら軍勢を率いて巫女のいる村を目指すのだった。
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