第1章

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寝かされている僕は死を望んだ。 見ている僕は生きる事を望んだ。 同じ人間なのに…意見が別れた。 なぜ? どうしようと悩むのとは違う。明らかにひとりの人間として死を望み、明らかにひとりの人間として生きる事を望んでいるんだ。 多重人格?いや、それとも違う気がすると、寝かされている僕は思う。 多重人格?いや、それとも違うと見ている僕は思う。 やっぱり、どっちも僕だ。 さて…どうしたものか。 そうこうしているうちに、研究者達は余計な投与を始める。生かす為の処置。 どちらにしても、見ている僕が戻らなければ僕は助からない。
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