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僕は無言のまま
彼にマッサージを続けるよう促す。
手を止めれば
叱られると思ったのだろう。
訝しげに僕を見つめながらも
彼は王様の背中の上で再び手を動かし始めた。
繊細な指がラインを描いて
流れるように肩甲骨をなぞる。
深い溝。
美しく鍛えられた
理想的な男の背中。
僕は足音もなく施術台の周りを一周しながら
バスタオルで覆われた硬いヒップ筋肉まで視線を落とす。
オイルで艶やかに湿った肌に
違う男の指が這う様に。
思わず溜息が零れそうになって
僕は乾いた唇を舐めた。
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