久しぶりのマンション

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久しぶりに訪れたマンション。 懐かしい。思い出が溢れる。 ひとみさんとの、めくるめく愛の日々の記憶。 珈琲の香りが部屋に充満する。 ひとみさんの淹れた珈琲は、スタバの珈琲よりも百倍美味しい。 「マイケル。淋しかった?」 「うん」 「私がいないと生きていけないと、やっと理解出来た?」 「うん。だから君のお父さんを殺そうとしたんだよ。君と二人きりで生きていきたかったから」 「バンパイアと人間の究極の恋愛ね?」 「ひとみさんが吸血鬼だったとは知らなかったよ」 「貴方を何回も眠らせたのは、貴方の生き血を吸う為だとは、気付く筈もないわよね?」 「うん」
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