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「でもね。マイケルの生き血は毒があるのよね?」
「どういう意味?」
「私は危うく死にかけたの」
「雌ドラキュラなのに死ぬことはあるの?」
「滅多にないけど、たまにはあるのよ」
「どうして?」
「私が貴方に傾倒するあまり、貴方の生き血ばかりを吸い続けたから、他の生き血を吸えなくなったの。そして、私の体は、人間に近付いてしまいそうになったの」
「ひとみさんなら、僕の血液すべてを捧げてもいいよ。そして、そのまま死ねるなら本望だよ」
「馬鹿なこと言わないでマイケル」
ひとみさんは僕に抱きついた。
そのまま二人はフカフカのソファーに転がり込んだ。
愛し合うまでには時間がかからなかった。
僕たちは、磁石のS極とN極のように、くっついたら離れることはなかった。
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