ゴルベーザ四天王(FINAL FANTASY IV)

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登場作品:FINAL FANTASY IV 分類:四天王系 職業:ゴルベーザの部下 立ち位置:ストーリー中立ちはだかる中ボス 悪人度:B(カイナッツォはA、ルビカンテはCなのでそのせい) カッコよさ:B 強敵度:B 存在感:B 作品貢献度:B 演:スカルミリョーネ:大西小西、カイナッツォ:青野武、バルバリシア:甲斐田裕子、ルビカンテ:若本規夫 別の作品でもチラッと書いたのだが、私がファイナルファンタジーシリーズ(長ったらしいので以後はFFと書いていく)を初めてプレイしたのは小2の時であり、そして初めてプレイしたシリーズこそFFIVであった。 このFFIVは初のスーファミでのFFだったようで、バランス調整に難があったのかわざわざ『イージータイプ』という難易度を下げたソフトを販売しており、私が幼少期にプレイしたのはこちらだったりする。 私の友人がゴミ捨て場でたまたまこのFFIVイージータイプと『MOTHER2 ギーグの逆襲』を発見したのがはじまりであった。どうやらMOTHER2の方は後から現れた上級生に横入りみたいな形で持っていかれてしまったらしく、仕方なくFFIVの方だけを持って帰ったらしいのだが、なんと彼はあまりFFIVが肌に合わなかったのか(彼の家には大きなお兄ちゃんが2人いて、普通にプレステソフトとかをプレイ出来ていた。ちなみにフレイザードの項に書いた友人である)私にそれを譲ってくれたのである。 そうして私はFFIVイージータイプをやる事になったのだが、イージータイプにもかかわらず当時の私はまったくうまくプレイ出来ていなかった。説明書すらなかったので仕方ないのだが、回復アイテムすらまともに使えなかったのだ。 このゲームは文字が白ならダメージ。文字が緑なら回復しているという仕様だったのだが幼い私はそれの意味がわからなかった。さらに、HPを回復したいのにエーテル(MPが回復するアイテム)を使ったりして「あれ?HP増えないじゃん!?」とか「ポーションに比べてエーテルの数字低いなぁ」とかなってしまっていたのである。 それでも主人公のセシルが暗黒騎士からパラディンにジョブチェンジするイベントがある試練の山までは進められたのだが、そんな時に四天王の1人である土のスカルミリョーネが登場するのだった。 彼はストーリー中強大な敵として君臨する悪役ゴルベーザの配下にいる四天王の1人という設定で、まったく存在を示唆されてはいなかったのに急にゴルベーザが呼び出す形で舞台に上がったのだ。その時はゴルベーザによりヒロインのローザが囚われてる状態で、主人公の親友ポジションであるもののローザへの秘めた想いを利用される形で洗脳されたカインがゴルベーザの右腕みたいなポジションになっていた。 そんな一同が揃う中、急に呼び出されたうえに「セシルがパラディンになろうとしているから倒してこい」と言われ、スカルミリョーネは試練の山に向かう事になる。こういった『悪役が部下を呼び出し、命令して主人公を倒させに行かせるシーン』が大好きな私はこいつはどんなやつなんだろうとワクワクしたのを覚えている。何せこの時のグラフィックでは今みたいにハッキリとしたビジュアルがわからないので、色々とイメージして楽しめたのだ。 そして一度セシル達の前に現れ、軽く全滅させてローザを攫って去っていったゴルベーザ(とカイン)がわざわざ重要な任務に向かわせた事からスカルミリョーネが只者ではないのは明らかであり、私は実際に彼が敵として出現した時にはかなり緊張した覚えがある。この時ゴルベーザは「やつも四天王の一人。楽しませてくれるはずだ」と語っており、突然出てきた「四天王」という単語にもワクワクしてしまった。 試練の山を進んでいくと明らかにイベントが起きそうな橋へ差し掛かる。いよいよスカルミリョーネとの対決だ。しかし下手くそな私ですらスカルミリョーネと手下のアンデッド軍団をわりとあっさり蹴散らす事が出来てしまった。 「なんだ思ったより強くないじゃないか」と思い、そのまま進もうとする。スカルミリョーネを倒した後の道は橋が一本しかなく、やった!ゴールだ!みたいな感じで渡ったのだ。 すると、なんとスカルミリョーネが復活!得体の知れない布を被っていたビジュアルからデカい角が生えた土色の体という正体、そして滅多に見た事がなかった『バックアタックだ!』状態になり、しかもBGMがそれまでのボスキャラとは違う曲『ゴルベーザ四天王のテーマ』が流れた事で、私はかなり唖然としてしまった。 そして私は下手くそなプレイヤーだった事から敗北。しばらく進めなくなってしまった。おかげでスカルミリョーネ=強いというイメージが私の中に定着し、ソフトをくれた友人にも「スカルミリョーネっていうめちゃくちゃ強いやつに勝てない」と紹介までしてしまったほどだった。 実はこのスカルミリョーネは土のスカルミリョーネと呼ばれていた事から私は勝手に「土だから水に弱い」と考えてブリザド(正確には氷なんだがブリザドのエフェクトを水系と勘違いしていた)ばかり使っていたのだ。しかしブリザドでは回復してしまう…のだが前述の通り緑色の文字は回復表記という事を知らなかった私はなかなか気付かずに効きもしないブリザドで攻めていたのだ。 私が過ちに気付いたのは試しに他の魔法で攻撃した時だった。なぜかファイア系魔法がかなりのダメージを与えたのだ(イージータイプじゃない通常版だとファイア系魔法を喰らわせるとガスで反撃してくる)。 これにより私はついにスカルミリョーネを撃破するのだが、おかげで「土は炎に弱い」というイメージが刷り込まれる事になってしまうのだった。 さて、スカルミリョーネが敗北し、見事に橋から落下した事で先に進んだセシルはパラディンにジョブチェンジ。これによりミシディアの民からそれまで邪険にされていたのが嘘のように褒められ、ストーリーの流れに沿ってセシルにとっての出発の地バロンに戻る事になる。 しかし私はストーリーそっちのけで気になっていた事があった。それはスカルミリョーネが「四天王」と呼ばれていた+自分で名乗っていた事だった。つまり後三人強敵がいるという事なのだ。しかも(当時の私が)凄く苦戦してようやく倒したスカルミリョーネと同格のやつが三人。 バロンに着くと地下水脈から城に潜り込むという展開になるのだが、この地下水脈は雑魚敵がなかなか強く、適当にプレイしているとすぐに全体的にHPがピンチになってしまう。何度もHPを減らし、MPを節約しながら進む渦中で思ってしまった。 「こんな時にスカルミリョーネと同格のやつが現れたら…殺られる!!」 四天王への期待と緊張が必要以上にガキの私をガクガクさせる事になったのだ。どうやら地下水脈にはボスはいなかったようで城にたどり着いたのも束の間、ベイガンとかいうバロンを裏切ってゴルベーザ側についていた中ボスが登場。 この時、味方には強力な魔法を使えるテラがいるため、私は強力魔法ばかりで攻めるワンパターン戦法を使っていたのだが、このベイガンは自分にリフレク(魔法を跳ね返す補助魔法)を使うので大苦戦し、なんと何度か負けてしまった。 私の脳裏には嫌な予感が過ぎる。こいつはあくまで中ボスなのだ。バロン城の奥にいるであろう国王が大ボスである事は明らかである。中ボスのベイガンにすら大苦戦した私は念入りにセーブし、全員回復させて慎重に城の奥に進んだ。 予感は的中し、なんと国王が偽物だったという展開に。正体を表した偽物は水のカイナッツォと名乗り、なんと四天王である。しかもヤツは「あいつ(スカルミリョーネ)は四天王になれたのが不思議なくらい弱っちかったからなぁ」と敗れた味方を嘲笑。これはおそらく私が物心ついて初めて見たであろう「あいつは我々の中でも最弱…(ドヤ顔)」パターンであった。 幼い私に緊張が走る。あのスカルミリョーネと同格以上、そしてこのビッグマウスっぷり。強いに決まっている! そして戦闘が始まる。私はポケモンの相性から水の弱点なら電気だ!と考え、単純にサンダラやサンダガで攻めまくった。 すると…「あれ?」。なんと、カイナッツォはあっさりと撃沈していった。はっきり言って弱すぎたのだ。 実はコイツの弱点は雷ではなく氷らしいのだが、問題なく勝ててしまった。一応殻にこもって防御態勢をとったり、津波を起こしたりする(ただし水をためてる間にサンダー系魔法を喰らうとリセットされる)のだが…拍子抜けとしか言い様がなかった。 おそらくベイガンの方が強くね?と誰もが思った事だろう。 その後、カイナッツォは死んだものの道連れに通路の壁を狭めてセシル達を推し潰そうと企むが、双子の魔道士パロムとポロムが自ら石化する事で失敗。とはいえ、シチュエーション的に、そして戦力的にショックと損害を与えてくる。 個人的にはカイナッツォはその弱っぷりとビッグマウスっぷり、そして王を殺して国を操るクズっぷりと死んでも敵を潰そうと罠を仕組む卑怯さとなかなか兼ね備えていてお気に入りだったりする。 デビルマンのジンメンといい、亀で卑劣というキャラは良悪役が多いのかもしれない。 かなり戦力になっていたパロムとポロムの魔道士姉弟を失い、代わりにシドが入ったものの人数は4人と低下。攻撃も補助もやりにくくなり、しかもやたら男臭いチームになってしまうなど弱いクセに色々とこちらに弊害を与えてきたカイナッツォ(いわゆる盤外戦術の使い手という事か)は何だかんだでその後暫く「カイナッツォの野郎〜」と私に言わしめる事になった。 dff9ea19-21c6-488a-bb14-b6d2e81bf85b
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