不機嫌な太陽

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「あのさ、真人がいうように、本当にたいしたことじゃないんだ」 「悟」 「だから、心配かけてゴメンナサイ」  ぺこり、と頭を下げると、真人と智紘が僅かに眉を寄せた。  それには気づかない振りをして、いつもどおりの笑顔を向けた。 「智紘の顔見たら、もう元気になったし!大丈夫!」  ね?と、笑うと、智紘は複雑そうに、それでもゆっくりと微笑んだ。  その横でやっぱりおもしろくなさそうな真人の姿が気にならなくはないけれど。  それでも、智紘は笑ってる。  それでいい。  あの男が智紘のなにを知っているかなんてわからないけど、それでも、 いま自分の眼の前にいる智紘が、自分が大好きな智紘なんだから。  泣いたおかげですっきりしたし、智紘の顔を見て元気になったのも事実。  にこりと笑って残りの食事に手をつける。  ガツガツと、いつもの調子で食べはじめた自分を見て、真人と智紘が不思議そうに顔を見合わせた。
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