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亜里沙から告白され、美羽に誤解された次の日、全く眠れない夜を過ごした俺は、最悪の気分で学校に向かった。
亜里沙はさすがに気まずいのか、目が合った瞬間に逸らされて、必要以上に話しかけてくることはなかった。
困ったことになった。
美羽は昨日は聞く耳を持たなかった。今、美羽は感情的になっているから、一時時間を置いたほうがいいのかもしれないと思い、昨日は美羽を残してアパートを出た。
真っ暗な自分の部屋に一人で帰ってからは、やり切れない気分になって、缶ビールをあおるように飲んだが、一向に眠れなかった。
勘のいい健には気づかれ事情を話さざるを得なかった。
健は、亜里沙の奴、そんなことしたのかと呆れかえって、早く美羽ちゃんと仲直りしろよと心配してくれた。
今日、美羽に会いに行ったら、許してくれるだろうか。
そういえば、今日は飲み会だと言っていたような気がする。音楽サークルの打ち合わせ兼飲み会があるからと金曜の夜は別々でごめんねと美羽が言っていた。
仕方ない、明日にするかとため息をつきバイトへ向かった。
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