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同級生と衝撃の再会をした次の日。学校へレポートを提出した後、スーパーに寄って帰宅した。
エコバッグの中にはカレーの材料が入っている。
着ていたカットソーと裾の広がったゆったりした夏用のパンツを脱いで下着姿になった。部屋着を着るのはまだ早い。扇風機に当たりながら、身体を冷やす。
姿見に自分の半裸が映った。白いお腹は無駄な肉がついてない代わりに、胸も今一つボリュームがない。形はいいんだけどなーなんて、呟いてみる。
バイトを辞めるのは惜しいと思った。
本当は逃げ出したかったけど、黒木店長が「期待してるよ」と言ってくださったし、同じ大学の汐里とも仲良くなれそうだ。
汐里とは、研修の後、一緒に自転車を押しながら帰った。
途中のコンビニまで一緒の道筋で帰るとわかり、家も近いことがわかった。
汐里は理学部だけど、いわゆる腐女子で、歴女で・・・私は腐女子ではないけど、ある歴史ドラマをすごく好きなことがお互い判明し、意気投合した。
会話の端々に頭の良さを感じるが、ミーハーなところがあり、明るくノリも良く、すぐに仲良くなれた。
丸い目を輝かせ、肩までの黒髪を揺らしながら熱弁する汐里は、一見小柄でかわいらしい容姿をしているのに、口を開くと腐女子トークがさく裂する。
あまりそういう話が分からない私でも、話術が巧みで面白おかしく聞いていた。
あの有名私立大の年上の二人から、「何か困ったことがあったら相談してね」と言われた。聞けば、池崎さんは長く居酒屋のバイトをしていたらしく、頼りになりそう。
ゆう子さんは、美人だけど飾らない面白い人だとわかり、完璧な容姿にもかかわらず親しみやすかった。そういえば、胸も大きかったな・・・なんて思い出す。
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