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美羽は、俺の膝の上で一緒に絶頂を迎えると、ぐったりと俺にもたれかかった。
「もう・・・無理・・・」
既に何度か達して力の抜けた身体がさらに緩んでもう力が入らないようだ。
「ごめん。手加減できなくて。」
美羽の白い背中をさする。
「雄聖だけだよ。こんなの・・・」
そう言うと、ガクッと頭が沈み込んだ。寝てしまったみたいだ。
時差と疲れもあるのに、無理させてしまった。
ベッドに美羽の身体を横たえて、美羽を見た。
白くてきめ細かくて柔らかい頬。血色のいい桜色の唇。
子どもの頃は外国の血が入ってるかと思っていた。よくその色素の薄い容姿でからかわれることもあった。白い額にサラッとかかった茶色い髪を指で掬い取る。まつ毛や眉毛もまでもが色素が薄い。
形のいい鼻をちょいとつまんでみる。途端に眉が寄ってしまったので、すぐに手を離した。
規則正しい寝息が聞こえる。
久しぶりのセックスで俺にも眠気が襲ってきた。
寝ている美羽を抱きかかえて、布団に入った。学生の時もよくそうやって、夜は眠っていた。
俺のもとに美羽が帰ってきた。裸の美羽の肌の感触に安堵しながら、眠りにつく。
「美羽、愛してるよ」
耳元で囁く。ぴくっと美羽が反応し、繋がれた指をそっと握られる。
だけど、やぱり最上級の愛の言葉を口にすることは慣れないようだ。身体がむずがゆい。
あんなに濃厚に愛し合ったというのに、これだけは、すんなりいかないようだ。
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