第1話 天使に出逢ふ

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別れはすぐにやつてきた。……自分が流行り病に掛かつたのだ。 彼女が初めて慌てていた。 「何でないの。やっぱりここは……。」 意味のわからなひことを呟いている。 私が臥せっているから、心配してくれているからか? ……死の間際、彼女は呟く。 「私はただ、あなたを知りたかっただけでした。……なのに、苦しいんです。こうなることはわかっていたのに。」 涙さへも美しかつた。 完全に意識を手放す瞬間、私は目にする。 「さよなら。あなたが好きでした。」 やつと聞くことが出来たのに、彼女はまた消えてしまつた。光となつて……。 彼女の涙と光を見つめながら私は瞳を閉じた。 ……永遠に開かれることのない瞳を。
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