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三軒ものコンビニから強制退場させられた俺は、なすすべもなく道端で呆然としていた。
ぶうううんぶううんおまえ終わりだぶううんぶうん
いっこうに立ち去る気配のない蚊たち。
なんだかもう体に力が入らなくなってきたぞ。
その時、暗い路地を、一筋の明かりが照らした。夜が明けたのだ。もう朝なのだ。真夏の夜ではなく、鬱陶しい真夏の朝だ。
どこからか音楽が聞こえてくる。
あぁたーらしーいーあーさがっきた きぃぼーおの、あーさーぁだ
ラジオ体操か。まだ朝の五時前だったような。最近の子供は朝が早いのか。それともこれは俺の幻聴か。
よろこーびにむねおひーらけ おぉぞーぉらあーおげーぇ
俺は道端にひざまずくと呟く。
「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ・・・。なんだか、とても眠いんだ・・・。パトラッシュ・・・。もうイヤだ・・・」
新しい朝に吸い込まれるようにして、俺の意識がフェードアウトする。
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