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「へっ?」
驚き固まってしまった私はバカっぽい声を出して、自分より遥かに身長が低い相手をまじまじ見つめてしまった。
その視線を受けて、相手の女の子は恥ずかしそうに俯いている。
「いや、あの~私、コレでも一応女だよ…?」
膝を折り、彼女の目線に合わせて下から覗き込む。
「っ///わ、分かってます!!こんなコトを言う私が可笑しいんです。分かってるケド……」
目に涙を溜めていた彼女が本格的に涙を流してきたのを見て瑞都は彼女にバレないようにそっと溜め息をつく。
そして、優しい手つきで彼女の肩に手を置いて
「ゴメンね?君の気持ちには応えられないケド、私を慕ってくれて嬉しいよ。ありがとう。だから、泣かないで?」
そんな歯の浮く台詞をなんの抵抗もなく言ってのける瑞都もある意味、変わっている。
そっと彼女の涙を掬うと、彼女は顔を赤らめ瑞都に「ありがとうございます」と礼を言って立ち去って行った。
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