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クマのぬいぐるみをぎゅっと抱いて、闇夜を見つめる。
「あ、雪だ」
窓の外を、チラチラと白い雪が舞っている。
遠くから、子どものはしゃぐ声が聴こえてくる。もしかしたら、親や兄弟と、雪遊びを満喫しているのかもしれない。
「いいなあ。僕も、お外で遊びたい」
だけどそれは、両親から禁止されている。夜に出歩くことはできないし、第一この家から出ることができない。雅也の身長では、ふたつあるうちの上の鍵を、開けることができないのだ。
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