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「僕、おうちではひとりで、遊んでくれる人が居ないんだ。だからお願い。お姉さん、僕と遊んで!」
そんな雅也のお願いに、サンタクロースはにっこりと微笑む。
「いいよ。でも雅也くん、ひとつだけ約束してくれるかな?」
「なに?」
「私が雅也くんの願いを叶えられるのは、クリスマス・イブの夜だけ。日付が変わったら、私は雅也くんの願いを叶えられないんだ」
諭すように優しく声を変えるサンタクロースに、雅也は時間をかけて彼女の言葉の意味を理解して、ゆっくりと頷いた。
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