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それを聞いた妻は突然に泣き出した。
「疲れたよ…。もうイヤだよ…」
私は何事かと気になったが、安易に「大丈夫だから」と妻の肩を叩いた。
その夜、妻は何も教えてはくれなかった。
そして、翌朝、私は異変にやっと気付くことになる。
妻は朝から起きて朝食の用意をしていて、私は仕事をしていたときの習慣で無職でありながらも朝に起きる。
妻の顔を見て、おはようと声をかけ息子はまだ寝てるのかと訊ねた。
妻は、そうですね起こしてきますと息子の部屋に向かった。
その数秒後、妻の悲鳴が私の耳に届いた。
私は慌てて息子の部屋に向かった。
妻がベッドに横たわる息子の頬をべしべしと叩いて息子の名を呼ぶ。
息子の手首からは血が流れていた。
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