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◇
「がはっ! けほっ! けほっ!?」
僕は、激しい体の痛みで目を覚ました。
「ぁ"! ゆっぽぉおおん~~! 良かったぁああ! 起きたよぉおおお!!」
起き抜けに、まるで弾丸のように僕に飛びつきぎゅうぎゅうと締め上げ気味に抱き付くミカ。
「うぶっ!? ぶぶぶ!??」
発達したFカップは、未だ発展途上にあるとでも言いたげな張りの良さで僕の呼吸と視界を奪いにくる!
い、息が出来ない!
取りあえず、このままでは窒息してしまうと僕はこの地獄から逃れるために抱きつぶしにくるミカを渾身の力で引っぺがす!
「ぶはっつ! やめぇい! 僕を殺す気か!!」
「ふわわっ! ご、ごめんねっ、ゆっぽん!」
ゆっさと、揺れる窒息マシンと化したたわわな胸をぱっつぱっつんに覆うブラウスにぽたぽたと水のシミが付く。
胸からぱっと視線をあげれば、そこには胸の爆裂さとは似つかわしくないいつもの見慣れた可愛らしい顔。
だが、その大きく黒い瞳からはぼろぼろと涙があふれだす。
「ぇ、み、ミカ? どうし____」
「うわぁぁぁ~! ゆっぽん! ゆっぽぉおおん!」
肩口で切りそろえられたボブカットを揺らして、僕の胸に飛び込んだミカは大声で泣き喚くからおかげでブレザーは涙と鼻水でぐしょぐしょになる。
そして、ここでようやく僕はこの状況の異常さに気が付いた。
「な……なんだ、ここ? 一体どこなんだ……?」
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