8年目

1/1
302人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ

8年目

>一生お前しか知らないのかと思ったら、 >死にそうになった。 …予兆はあったのだ。 急に増えた残業と休日出勤。 私の目を見もせず、会話すら無い生活。 それでも彼をひたすら、待ったのに。 深夜に帰宅した彼が言った。 「もう同棲を解消してくれ。 なあ、由布も考えてみたことは無いのか? 高校1年から付き合い出して、 お互い、初カレ・初カノで。 なんかズルズル8年も続けちゃったけど。 このまま結婚したら、俺、 女はお前しか知らないんだよな。 それって怖くないか? 人生80年も生きるとして、 恋愛したのが1人だけって。 ごめん、悪い意味に取らないでくれよ? 一生、お前しか知らないのかと思ったら、 俺、なんだか死にそうになった」 その言葉で、 私の心はポシャリと潰れた…。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!