8年目+7カ月

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11月になった。 バタバタと慌ただしく、 落ち着かない日々。 涼介さんとの関係は続いているが、 いろいろと気を遣わせているようで。 掛かってきた電話も、 いちいち自室に移動して受けている。 遅い帰宅のときも、必ず私の部屋に顔を出して、 仕事だったんだよと言い訳していくのだ。 別にいいのに。 監視してると思われてるのかな。 息苦しく感じていなければイイけど…。 そんなことをアレコレ悩み、いつも私が、 早く帰宅するのが悪いという結論に至り、 先週からスポーツジムに通い出した。 何も考えず汗を流すのは、とても気持ちがいい。 ここで、偶然の再会もあった。 交際を申し込まれ、断ったユウ君も、 同じスポーツジムに通っていたのである。 「わ、由布…ちゃん」 「え?ユウ君…」 1カ月ぶりに会ったその人は、 相変わらず爽やか青年で。 実は受付している私の姿を見て、 声を掛けようか迷い、一度は諦めたらしいが、 帰りにまた見かけしまい、 今度は違う意味で諦めたそうだ。 「もう、声を掛けろってことなのかと思ってさ。 えいやって動いちゃったよ」 「うわあ、久しぶりだね。元気ィ~?」 その日は数分の雑談で別れ。 翌日、また会って雑談し。またその2日後も…。
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