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恐るべし、営業部!!
ええい、肩を抱くな、
太腿を触るな、
きいいい。
こめかみの血管が切れそうになった頃、
入口近くの女子ゾーンに突入した。
私と石橋さんを除く6人が、
仲良く1つのテーブルに集まり、
デザートを食べていて。
莉々さんがどこからか椅子を持ってきて、
このままココにいろと言ってくれる。
「お疲れ様、由布ちゃん。
ようやく営業アシスタントになるための
洗礼が終ったね~。
私も最初は驚いたわよ。
普段は、仕事がデキて、バリバリ硬派に見える
メンズたちが、宴席になるともう、ダメダメで。
まあ、その中でまともな男に惹かれちゃうのよ。
課長とかさ。ね~、ノリ姉さん」
莉々さんの言葉に、
乃里さんは適当に相槌を打つ。
ランチ外食組の3人も、
乃里さんと課長との不倫話を知っているようで、
そのまま緩やかに私は、3人との交流を深めた。
勝手に弁当組と険悪なのかと思っていたら、
普通に仲が良く、ここにいる6人とも全員、
彼氏持ちなのだと言う。
「…だからね、石橋さんに気を遣っちゃって。
あの人だけ彼氏いないでしょ?
しかもしょっちゅうヒステリー起こすし。
腫れモノ扱いしてるのよ、私たちも」
「あ、さっきの元カレ素敵だった~。
どこで見つけたのよ、稲井田さん」
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