0人が本棚に入れています
本棚に追加
すると彼らは路地裏に入り込みある人物と合流した。
「おい、しっかりやったか?」
「はい。殺すことは出来ませんでしたが、成功しました。」
もっと近づいて顔を確認しよう。
「ならすぐに実行だ。土地の権利証の受け渡しをしろ、すぐだ。」
「はい。」
顔を確認できる位置まで近づいた。
まさか、嘘だ・・・。
彼がおじいさんを突き落としたのか・・・。
信じたくは無かった。
でも現実が真実を物語っている。
おじいさんを突き落としたのは、あんなに本が好きで優しい心の、つばさくんだった。
僕は思わず彼に飛びついた。
「にゃあー!」
「なんだこの猫!こら、噛むな離せ!」
乱暴に飛ばされた僕は壁に頭をぶつけ意識を失った。
本当に僕の知っている彼とは別人のようだった。
僕は、死んだのかな・・・。
気がつくと真っ暗な空間にいた。
「・・・ミケよ。」
ん?誰?
声は聞こえるが姿は見えない。
「ミケよ。おじいさんを、あの古書店を守りたいか。」
・・・当然だよ。助けたい!
「わかった。ならお前を人間にしてやろう。」
え、僕の声が聞こえるの?
それに、人間だって?
最初のコメントを投稿しよう!