第1章

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「ん?」 JR東日本から、招待状がきている。 「…鉄道博物館?」 わざわざ東海道本線直筆の手紙とともに送られてきた一枚のパンフレット。 「世界鉄道博物館会議…?開拓号が…だからか、は?詰襟持って来い?」 面倒くさいな、という言葉を言いかけたとき、函館の目に留まったのは「北陸本線参加」の文字。 見る見るうちに顔が明るくなっていく。 「おっしゃ、いったろか!」 詰襟どこしまったかな、土産は何もってくか。 出発の為、そそくさと準備を始めた。 「敦賀にも、東海道にも会うのは久し振りだな」 嬉しさを顔に滲ませる。 海色の制服の上にコートを羽織り手には荒巻鮭と国鉄服を持って、函館駅から特急に乗った。
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